税制優遇のメリットが大きいNISAを活用して株式や投資信託などの金融商品を購入することは、時間的制約があるサラリーマンにとって非常に手軽かつ効果的な資産運用の方法です。
本記事執筆時点で資産運用をはじめて1年が経った筆者が感じる、株式投資をはじめる前に知っておきたい内容を紹介します。これから資産運用をはじめようと考えている人、資産運用をはじめたばかりの人にはぜひ読んでいただきたいです。
インデックス投資が優秀だということ
特定の株価指数(日経平均など)に連動する運用成果を目指す投資手法をインデックス投資といいます。これに対し、株価指数などのベンチマークを上回る成果を目指す投資手法をアクティブ投資といいます。
投資信託やETF(投資信託の一種)ではインデックス投資型、アクティブ投資型どちらの銘柄も数多くありますが、長期投資においてアクティブ投資がインデックス投資を上回るのは難しいと言われています。アメリカ市場では過去15年間でアクティブファンドの約80%がインデックスファンドに劣る成績だったというデータがあります。
個別株投資で継続的に利益を出すのは難しいということ
投資信託は、複数の投資家から集めた資金を一つにまとめ、専門家(運用会社)が株式や債券など様々な金融商品に分散投資する仕組みです。その専門家がインデックス投資を上回る成果を得ようと株式投資をはじめとする金融商品へ投資を行っているのがアクティブ投資というわけですが、前述の通りインデックス投資を上回る成果を上げられることは多くありません。
投資経験の少ない人が個別株投資で充分な成果を上げ続けることはなおさら困難であるとわかるでしょう。
入金力が重要だということ
千円や1万円といった小額から投資は行うことができます。しかし、ある程度のリターンを得るためにはそれなりの投資金額が必要となります。
投資金額の4%程度の配当金がもらえる株の銘柄は一般的に高配当株と呼ばれています。配当率4%の株式に1万円投資した場合の1年間の配当金は400円程度ですが、100万円投資した場合は約4万円の配当金を受け取ることができます。
支出の見直しや節税を行い、投資に回せる資金を増やしてくことが資産形成の初期段階では極めて重要だと認識しましょう。
投資1年目は自分の投資マインドをつくる期間だと考えること
投資をはじめると様々な情報に触れ、新たな投資を試す機会が出てきます。筆者は新NISAが始まった2024年からつみたて投資をはじめましたが、まもなく個別株に手を出し、約100万円ほどの含み損を抱える経験をしました。そうした経験を経ましたが投資をはじめて約1年後には含み益に転じるところまで運用成果が改善してきました。
個別株投資で利益を出す難しさを筆者も投資をはじめる前に理解していましたが、いざ投資をはじめてみると、短期的に利益を出せるかもしれないという安易な期待から個別株投資に手を出し失敗しました。これから投資をはじめる人、はじめたばかりの人は同じような行動を起こし、そして同じように失敗し後悔するかもしれません。
それでもその失敗は今後の投資においては決してマイナスではありません。失敗をした1年間で得た多くの気づきや学びによって、これからの投資はきっと経験したマイナス以上のプラスとなっていくはずです。最後に筆者が投資をはじめた1年間で得た気づきと学びをご紹介します。
自分自身を知ることがスタート
投資をはじめると自分自身が投資にどう向き合っているのかが見えてきます。以下のような点での自身の傾向を知り、投資を続けられるか、どんな投資を続けていくかを考え、投資に向き合うマインドをつくることが重要です。
・含み損をどこまで許容できるか(金銭的、精神的な両面で)
・すぐに損切に踏み切れるか
・投資を面白いと感じるか
・投資の勉強や情報収集をできるか
リスク分散の重要性
投資をする以上、リスクは避けては通れません。必ず損失を抱える時がやってきます。ある銘柄で含み損が生じているときに別の銘柄でその含み損を相殺できる含み益が出ていると、金銭面は勿もちろんですが精神的に非常に楽になります。含み損すべてを相殺できなくとも、プラスの成果が出ているものがあるということはとても重要です。投資を続けていくためにリスク分散は必ず意識しましょう。
まとめ
投資をはじめる前に知っておきたいことを筆者の経験をもとに紹介しましたが、これらは実際に自身で経験してようやく納得できるものだと思います。そうして得た学びこそ投資を続けていくための基礎になっていくはずです。失敗を経験したらそれを失敗のまま終わらせず、次に活かし繋げていきましょう。
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